蒼穹のファフナー文章(ときどき絵)サイト
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2024.11.25 Monday
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らぶらぼ5
2011.11.20 Sunday
「一騎、お前最近、綺麗になったな」
と、席に着くなり父親が言ったので、俺は飲みかけていたお茶を盛大に吹き出してしまった。
結構かなり熱めに入れたお茶だったからそれはもう舌とか唇が痺れる程熱くて思わず涙目になった俺に、
お、いいぞその顔!そういう顔だ
と意味不明な事を口走る父親を見て「どこが?どんな?」なんて聞いてしまう自分も親にも増して意味不明だと思う。
でもしょうがない、腐っても親子なんだし。
「一騎ももう15歳だもんな、恋のひとつやふたつ・・・」
「ふっ、ふたつもなんてしてないよっ・・・!!」
と近所迷惑省みず叫んだ俺に、
さすがは俺の子だ、なんてピュアなんだ
と惚れ惚れにやけている父親は本当にどうかしていると思う。鼻の下がさっきからのびっぱなしだ。
一体何を想像してるんだ。ああ、アルヴィスでこんな顔してたらどうしよう・・・。
ってのは置いといて、父さんごめんなさい!
そんなピュアな子供はホモでした
なんて、言えるわけないじゃないか。
父さん、なんで俺を女の子に生んでくれなかったんですか?あ、ごめん母さんだ(!)
「前途多難すぎるよ」
一騎は父親などお構いなしにおっきな溜息を吐いた。
ずずっと湯呑みをすすれば、残りのお茶がなんだか冷たい。
お茶まで、俺に冷たいなんて。
と一騎は父親譲りの意味不明な思考回路で一生懸命恋愛について考えていた。
「痛っ・・・!」
いつものように総士の部屋で休憩をしていると、机に向かっていた総士が小さく声を上げた。
何事かと慌てて一騎がベッドから飛び起きて総士の元に向かえば、彼は指先を押さえて苦い顔をしている。
その指先には血が滲んでいて、
「だ、だいじょぶ?」
と一騎が尋ねると総士は苦笑しながら、書類でつい切っちゃったんだ、と言った。
こういうのって意外と後まで痛くて困るんだよな、絆創膏貰って来なきゃと。
「じゃあ、俺、貰ってくるからっ」
一騎はメディカルルームに行こうとしたが、その腕を掴まれて後ろを振り返ると総士は、あとでいいから、と言う。
でも、総士が痛いまま仕事してるのに俺だけ何もしてないなんて。
あ、別にサボってる訳じゃないぞ!
ファフナーの新戦闘シミュレーションプログラムを待ってるの、俺は。
じゃあ、せめて、
と一騎は総士の血の滲む手をそっと取ると、一生懸命恥ずかしさをこらえて言ってみた。
「い、いたいのいたいの飛んでけっ・・・///」
・・・
・・・・
・・・・・(沈黙)
まずい。
ちょう恥ずかしい。
でも意を決して顔を上げるとそこには案の定?マークをいつぞやの一騎以上に飛ばしてる総士の顔が。
お前ちょっとは空気読めよ!と先刻もっとも空気読めてない台詞をかました一騎はもじもじしながら総士を見つめた。
「・・・何だ、それ?」
第一声がソレですか・・・(がっくし)
一騎はもの凄く落胆しながら、子供の時こうすると痛くなくなるって、してもらわなかったか?と返した。
「ペインブロックか?」
・・・。
うんまぁ、当たらずとも遠からずって・・・って!
いつも以上に真面目な顔をして聞いてくる総士に一騎はなんだかもう自分がとてつもなく
大きな間違いをおかしてしまったと半ば馬鹿馬鹿しくなってしまった。
「もういい、ごめん、何でもないからやっぱ絆創膏取ってくる」
と今度こそ本当にメディカルルームへと行こうとした一騎を
「ぇ?」
またも後ろからがっちりと掴む腕にびっくりして振り向いた。
痛くなくなったからいいよ、と総士は言う。
そして、
「お前の優秀なペインブロックのおかげだ、ありがとう」
だなんてまたすっごい綺麗な笑顔でそんな事口にするもんだから、
なんかちょっとそれずれてるよ総士とか思った気持ちなんてどこかへ吹き飛んでしまって、
つられて俺もにへらっと笑ってしまった。
「お前のそれは誰にでも効くのか?」
なんてついでに尋ねられたから、
「そ、総士だけに決まってるじゃんか・・・!!」
とついつい本音が出てしまって、ああしまった、しまったよ俺と思ったら、
「なんかうれしいな、それ」
とかって総士がにこっと笑うから、
「痛くなったら、いつでも言えよっ!」
なんて言っちゃったけど、あれをまた言うなんて顔から火が出て死んでしまいそうだと思う。
だめだだめだ、死んだら総士に会えないじゃないか(!)
フェストゥムなんかにやられてる場合じゃないぞ、俺。
あいつらもキラキラして結構綺麗だと思うけど、至近距離で見た綺麗さは圧倒的に総士のが上だ
(遠くから見るとあいつらは金色で派手だから、遠くだとあいつらもまぁまぁ綺麗だ)
あ、でも俺は綺麗だからって抱き締められると安心するからって(のろけじゃないぞ!)
総士を壊そうなんて絶対絶対に思ってなんかないかんな!
でも総士に壊されるなら大歓迎だ!
・・・?
・・・・俺ってもしかしてMなのかも。
まぁいっか(たぶんよくない)
なんて考えながら格納庫に向かっている俺の鼻の下はゆるっと伸びっぱなしで、
ああやっぱり腐っても親子なんだなぁとぼんやり思う。
幸せそうだねぇ、一騎くん
とすれ違う人に結構言われた。
俺ってそんなに顔に出やすいのかな?
そうそう、その日のシミュレーションは初めてのプログラムなのに最高値を叩き出してしまった。
愛の力ってのは偉大だと思った。
と、席に着くなり父親が言ったので、俺は飲みかけていたお茶を盛大に吹き出してしまった。
結構かなり熱めに入れたお茶だったからそれはもう舌とか唇が痺れる程熱くて思わず涙目になった俺に、
お、いいぞその顔!そういう顔だ
と意味不明な事を口走る父親を見て「どこが?どんな?」なんて聞いてしまう自分も親にも増して意味不明だと思う。
でもしょうがない、腐っても親子なんだし。
「一騎ももう15歳だもんな、恋のひとつやふたつ・・・」
「ふっ、ふたつもなんてしてないよっ・・・!!」
と近所迷惑省みず叫んだ俺に、
さすがは俺の子だ、なんてピュアなんだ
と惚れ惚れにやけている父親は本当にどうかしていると思う。鼻の下がさっきからのびっぱなしだ。
一体何を想像してるんだ。ああ、アルヴィスでこんな顔してたらどうしよう・・・。
ってのは置いといて、父さんごめんなさい!
そんなピュアな子供はホモでした
なんて、言えるわけないじゃないか。
父さん、なんで俺を女の子に生んでくれなかったんですか?あ、ごめん母さんだ(!)
「前途多難すぎるよ」
一騎は父親などお構いなしにおっきな溜息を吐いた。
ずずっと湯呑みをすすれば、残りのお茶がなんだか冷たい。
お茶まで、俺に冷たいなんて。
と一騎は父親譲りの意味不明な思考回路で一生懸命恋愛について考えていた。
「痛っ・・・!」
いつものように総士の部屋で休憩をしていると、机に向かっていた総士が小さく声を上げた。
何事かと慌てて一騎がベッドから飛び起きて総士の元に向かえば、彼は指先を押さえて苦い顔をしている。
その指先には血が滲んでいて、
「だ、だいじょぶ?」
と一騎が尋ねると総士は苦笑しながら、書類でつい切っちゃったんだ、と言った。
こういうのって意外と後まで痛くて困るんだよな、絆創膏貰って来なきゃと。
「じゃあ、俺、貰ってくるからっ」
一騎はメディカルルームに行こうとしたが、その腕を掴まれて後ろを振り返ると総士は、あとでいいから、と言う。
でも、総士が痛いまま仕事してるのに俺だけ何もしてないなんて。
あ、別にサボってる訳じゃないぞ!
ファフナーの新戦闘シミュレーションプログラムを待ってるの、俺は。
じゃあ、せめて、
と一騎は総士の血の滲む手をそっと取ると、一生懸命恥ずかしさをこらえて言ってみた。
「い、いたいのいたいの飛んでけっ・・・///」
・・・
・・・・
・・・・・(沈黙)
まずい。
ちょう恥ずかしい。
でも意を決して顔を上げるとそこには案の定?マークをいつぞやの一騎以上に飛ばしてる総士の顔が。
お前ちょっとは空気読めよ!と先刻もっとも空気読めてない台詞をかました一騎はもじもじしながら総士を見つめた。
「・・・何だ、それ?」
第一声がソレですか・・・(がっくし)
一騎はもの凄く落胆しながら、子供の時こうすると痛くなくなるって、してもらわなかったか?と返した。
「ペインブロックか?」
・・・。
うんまぁ、当たらずとも遠からずって・・・って!
いつも以上に真面目な顔をして聞いてくる総士に一騎はなんだかもう自分がとてつもなく
大きな間違いをおかしてしまったと半ば馬鹿馬鹿しくなってしまった。
「もういい、ごめん、何でもないからやっぱ絆創膏取ってくる」
と今度こそ本当にメディカルルームへと行こうとした一騎を
「ぇ?」
またも後ろからがっちりと掴む腕にびっくりして振り向いた。
痛くなくなったからいいよ、と総士は言う。
そして、
「お前の優秀なペインブロックのおかげだ、ありがとう」
だなんてまたすっごい綺麗な笑顔でそんな事口にするもんだから、
なんかちょっとそれずれてるよ総士とか思った気持ちなんてどこかへ吹き飛んでしまって、
つられて俺もにへらっと笑ってしまった。
「お前のそれは誰にでも効くのか?」
なんてついでに尋ねられたから、
「そ、総士だけに決まってるじゃんか・・・!!」
とついつい本音が出てしまって、ああしまった、しまったよ俺と思ったら、
「なんかうれしいな、それ」
とかって総士がにこっと笑うから、
「痛くなったら、いつでも言えよっ!」
なんて言っちゃったけど、あれをまた言うなんて顔から火が出て死んでしまいそうだと思う。
だめだだめだ、死んだら総士に会えないじゃないか(!)
フェストゥムなんかにやられてる場合じゃないぞ、俺。
あいつらもキラキラして結構綺麗だと思うけど、至近距離で見た綺麗さは圧倒的に総士のが上だ
(遠くから見るとあいつらは金色で派手だから、遠くだとあいつらもまぁまぁ綺麗だ)
あ、でも俺は綺麗だからって抱き締められると安心するからって(のろけじゃないぞ!)
総士を壊そうなんて絶対絶対に思ってなんかないかんな!
でも総士に壊されるなら大歓迎だ!
・・・?
・・・・俺ってもしかしてMなのかも。
まぁいっか(たぶんよくない)
なんて考えながら格納庫に向かっている俺の鼻の下はゆるっと伸びっぱなしで、
ああやっぱり腐っても親子なんだなぁとぼんやり思う。
幸せそうだねぇ、一騎くん
とすれ違う人に結構言われた。
俺ってそんなに顔に出やすいのかな?
そうそう、その日のシミュレーションは初めてのプログラムなのに最高値を叩き出してしまった。
愛の力ってのは偉大だと思った。
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